To be continued

単純な日記です。

不意に…小説①

「過去からの手紙」という小説を読み終わった。なかなか面白かった。それから、その後知らない人からメールが来る。確認のメールだった。最近はこういう事が多く、それに対して何の答えもない。わたしも考えてみた。たとえば過去といまの関係性、それが、タイムカプセルのように思念を飛ばして取り出す事が出来るのかとか、もしくは本当にロボットのようにだれもが操作されて、小説に書いてあったようにリモコンのボタン一つでそれが出来るのか、とかである。自分の思うに、主人公の体験は本当にあったことだし嘘を付いているとはどうしても思えなかった。あの話し方はあやしいかも知れないけど。それは確かに「あった」。あと夢の映像は美しかった。暗示や予知夢と言いたいのではなくたしかに過去も未来も身体もこころの内部がすでに内包していると思いながら、主人公は夢を見ていた。でもそれがすべて過去からのメッセージに置き換わっているように見えた。

どちらが先か?主人公の置かれている環境は異常にしか見えないけど、これほど環境の方がごりごりに変わってゆくのを見せられるともしかするともはや主人公の方に環境が合わせて行っているようにしか見えない。ひとことをいう、そうするとそれがたちまち意味を持ってしまう。というか、色々な色をすぐさま付けられて、言葉は主人公のものじゃなくなる。

わからないままで日常が進む。わたしは、きっと話はこうなっていくと思う、その異常な世界は誰かが、小説を作りたがっているんだと思う。上の世界と下の世界があって、上の世界に出てきたものごとはたちまちその作者の手にわたってしまう。ことばがそれを作る、、、それはあらかじめシナリオが決まっていて、そこに主人公は置かれているのである。主人公の唯一無二性はそれのみ…「主人公に設定させられている」

そう考えると悲しくなる。

主人公はもう殆ど怪我人みたいなものなので毎日体を庇うことばかり考えている。周りの人はいつもそのことを忘れて生きている。けどこの小説をつくるための世界と考えると、必要なものは何か?と考えるようになる。それとともに、そこに乗らないものごとの性質も考えるようになる。それをここ数日、ひとりで手で手繰り寄せていた。わたしに似ているからと考えていた。そこに色々な人の手が入り込んで、ほとんどがぐしゃぐしゃになった。この小説に出てくるのはそういう、破滅ばかりである。従兄弟が家にやってくる。それは素敵なことだったのだけど、従兄弟との関係性が主人公はなかなか掴めなくて、かといってまったく知らないわけでもなくかなり近い兄弟みたいな感じがする。執着がない。主人公は自分が好きになれる人の事を思い出そうとする。自分はたしかに、不用意なことばかりしていて、それに意味が加わらないことに苛々してしまう。それをこんなにあっさりさりげなくやってくれるとは思わなかった。

人との交流はそれくらいで終わる、、。

主人公は自分に何度も声をかけて来る人が不可解で仕方がない。「言葉にして」と言われても、ならない。ずっと考えていたけれど、なぜ周りがこれほどに場を提供するのにそれが途中で寸断されるのか、、そして自分はいつも驚いている。自分は待っていたなんて感覚がいつもないのだ。らたしかにその記憶は消されてるのかもしれない。なぜならそれが小説の一部で、何度もその部分を繰り返す。そのへん、最早主人公の意思は剥奪されていると思う。

なぜ、この物語の会話に出て来るところと、出てこないところがこんなに違うのか、それがずっと疑問だったけど、それこそ小説を作るための設定なのだろうと思った。

主人公は普通の人ともっと話したいけどその権利もない。毎日は身の回りにベタベタに付けられていった手垢と汚れを落とすことから始まる。

思うに、やっぱり磁石のようなものがあるのかもしれない。わたしかその相手に何かをあげ過ぎないようになっているとか??

小説をつくるためには、色々な人に会うことなのかもしれないと思った。会いたいわけではなく、それが紙の数を増やすという意味で、期待されていることだろうと思った。

本当に去年あったことは一体なんだったのだろう。

特別な人間、特別なものごと…そればかり見させられている。特別な人間と言ったって、人によってその価値なんて違うのに、それをかこってそうだと毎日、毎日言い張るなんてまるで王族みたいだと思う。特別な人間にさせられているんだろう。そしてそういう密度はどんどん上がって行って、いまそれをさせられているひとはもう自分の能力を知っているのに、その中で戦わせられているんだ…そういう不幸ともう片方の目では幸福を見ながら、皆どこへ向かっているとかそういう感覚はないんだろうか。皆が見たいという興味を持って見るテレビはそういうものになった。だから見たいと思って見たものには必ず評価を付けなければならない、いつしかそうなってしまった。自分はそのなかでもいちばん酷い所に居る。だから自分は当たり前にふつうの人間を求める。その一方で自分を生き延びさせるためには何かを作る。自分は上へ上がっていくだけの時もあったけど今はそうならない。もう本当に毎日が繰り返し過ぎてつまらない。同じ男の話、おなじ女の話、少しでも違うところへ行きたい。何度か、本当に殺さなければ平和なんて訪れないと思った。それはもう絶対だと本当は知っている。平和は、担い手をこの世から消さなければ訪れない。皆もそう思っているかもしれないけど、全員を殺さなきゃおわらない。少なくともわたしは口には出せないけどそう思っている。存在を消す、本当はその方法しかない。不穏の芽を摘み取るためには犯罪者全員を消さないと平和になんてならない。わたしは、守りに生きるのではなくそうやって攻撃的に生きて行かなければ終わらないことなんだと思ってた。

まあ、現実はだらだらと進んでいく。