To be continued

単純な日記です。

キャバ嬢

物事、というのはただ一つだけではなく、いくつかこなしていくことで次に対するやる気が生まれてくるものだと思う。例えば、いきなりエベレストに登れと言われたとて、登ろうと思える人は少ないし、それはどことなく怪しい無根拠な思想にも思える。その辺の山を登り、富士山を登り、それなりの、それは技術ではなくまず「登った」という意識が人に次もっと高い山をも登れるんちゃうかと人に思わせるようなところがある。そんなわけで、僕は、とにかくこの仕事をしていても発生するコミュニケーションというのは「右にあります」「了解」「上にあります」「了解」くらいのやり取りしかないのだけど、たまに複雑なコミュニケーションをこなした後で僕は、もしかすると、自分はキャバ嬢みたいな仕事を出来るんじゃないだろうか…?みたいな自意識になっていることがたまにある。
それで、以前書いたように死ぬほど暇であるためその妄想には歯止めがかからなくなる。出来るんじゃないだろうか?僕の言いたいのは、キャバ嬢やソープ嬢という仕事をしてちやほやされたり目立ったりしたいというわけでなく、相手のニーズを考えてそれに合わせまくって、さらにその先に「頼んでもいないおしぼり」を出しておくくらいのことをもしかすると自分にも出来るんじゃないだろうかと思ったのである、僕は、自分で言うのもなんだけど人間が嫌いではないみたいだ。(※この人間が嫌いではないという表現に筆者は最近はまっている)だからもし、何を読みたいのか分からない人がいたりするのなら僕は、今オススメの本を勝手に持ってきて提供したり出来る気がする。そうだ!僕は思ったのだ。もともと僕がこういうことを苦手としていたのには「お願いされる」経験が日常的にはあまりないためではなかっただろうか。日常的に発生するものは、お互いの関係性と、ほぼなんとなくでニーズを読み取り、必要あるかないかを吟味してこちらからうやむやな提案をするみたいなやつだけれど、僕の場合これが苦手なのである。「いらない」って言われると「アッそうなんだ!」とおそ松さんくらいの速さでグラウンドまで走って帰ってしまう感じがある。しかしこれが、こと仕事となるとお客さんというのはほぼ大抵、困っているものだから教えてくださいとかくださいというやりとりが生まれる。そういう「お願い」(命令とは違う)を言われると僕はつい、一応意識的には張り切って応えたくなってしまうようなのである。僕に必要だったのは、そういうはっきりとした矢印の向きが理解できるやりとりだったのだ。で、僕はだから、仕事でであればキャバ嬢くらいのサービスをできるのではないかと一瞬思った。それから三時間あまり、真面目にキャバ嬢、風俗のように人のニーズに応えまくるだけの仕事をするために自分に必要なものを考えてみた。僕は多分、そんなふうに相手のことを考え尽くして、その相手にあったコスチュームを作るみたいな仕事に、鼻息荒くするくらいの特別感情を抱くようなのである。なりたい、なりたい、つってね。カウンターに客はまだ二人しか来ていなかった。僕は、そういう仕事をするためにまず必要なものは①容姿②無根拠な自信が必要だと感じた。もし、仕事をすると決めたのなら、容姿の方は手術やエステなどでそれ向けに改良することが余儀なくされる。僕の場合、顔はいくらブサイクと言われようが変えたくないけれど、体のほうは正直、別に変えてもいいような気がしている。その辺をいじることに今、特に抵抗を感じていない。それから、②であるけど、僕はキャバ嬢と言ってもそれほど可愛くない子が結構いることは知っている。つまり、これには可愛い、美人、そういう事実よりもむしろ今までモテてきたのだという自信の方が必要なのではないかと思ったのである。僕の場合、何故かは分からないけど今五連ちゃんくらいでモテまくっているため、そのためにもしかすると「キャバ嬢…」の妄想が出てきたのかもしれない。僕は別によこしまな理由からではなくそこに埋まる野菜群を掘り起こして生かせるくらいのキャバクラ的振る舞いを、例えばアバターなどを使っていいのなら案外するんじゃないかなと思ったのだ。出来る、出来ないではなくモチベーションの問題として。いや、介護…けどこの話、僕を深く知っている人だったら「ば〜っかじゃないの!」って言ってツッコンでくれると思う。ほんとにあんたたち、ばっかじゃないの?!


つづく