To be continued

単純な日記です。

リンチ事件

昨日も仕事だった。僕は仕事が終わるとだいたい、さっさとコートを羽織って誰とも目を合わさないままに帰宅するのだけど、昨日もそんな感じで同僚を置き去りにして家へと(徒歩1,5分)帰ってきた。僕はその時、何を考えていたのか覚えていないが、とにかく僕の持ち得る数少ない文芸の中から適当な一つを取り出して添削しまくるという、「やってはいけない」系の遊びをやり始めたのである。・・・多分僕は、なんか最近、今書きかけのやつについて全て特には筆を進めたくないなという気持ちを感じていたため、ストレス解消に烏賊を捌く程度の興味本位でこの「添削ワーキング」を始めたのだと思う。五分経過して、「ウン、いいな」という感触をえた。ウン、いいな。僕の直したやつのが明らかにいいな。これは、ほぼ思い込みだったのかもしれないが、そもそも文章というものには「キモ」つまり心臓というものがある。たとえば「ここに黄色いバナナが腐りかけてある」という文だとしたら、最悪「バナナ」と書くだけで本意は伝わる。それがキモである。・・・僕はこの心臓がどこにあるのかを透視して書き出すという遊びに20分ほどははまっていたのだけれど、そこへLINEの通知が来た。

 

「高瀬、ちょっとこい」

 

差し出し人はFさんで、この間の飲み会で会ってきた大人である。僕は、とりあえず先輩ということでFさんのことを全然知らないということを差し置いて従っていくことにした。さっき家でラーメンを食べ終えたばかりだったので、急いで歯ブラシをしてからコートを着ていくことにした。

昨日の夜は寒くて、雪さえも降っていた。僕は近場だったので歩いていくことにした。この時の時間はだいたい夜の10時半過ぎ。

 

で、呼び出された内容というのを僕は知らないのにFさんから「いいからこい」と言われるがままに従ったのが、その蓋を開けてみるとこれが世にも恐ろしい文芸リンチだったのである・・・。僕はわけもわからないまま、その焼き肉屋のあとで皆が入ったというバーの中でひたすら、この道ウン十年のつわものたちからぼっこぼこにされるという恐ろしい目にあった。

僕が呼び出された場所はバーの中でも区切られた一角で、そこには衣擦れが聞こえそうなほど分厚いスーツ、セーターを着込んだ人たちが座っていた…僕はとりあえずその場に座らされ、僕を呼び出したFさんの方を見てみた。Fさんはよくわからない帽子を被り、フォーマル&カジュアルの見本みたいな黒っぽいジャケットを着ている。僕はというとパジャマみたいなユニクロで買った衣服とユニクロで買った自分に一番似合うコートを羽織ったままだった。

 

「ちょっとこれを見てみて」

 

Fさんが言った。そこにあるのは小説の有名な一節だった。

 

「なんですか、これは…」

 

「高瀬。お前も、これやってみろ」

 

これとは…僕が口を開けてFさんをみていると、Fさんは紙とペンを僕に手渡した。それから、皆が既に数日前くらいから用意していたであろうノート片を僕に手渡してくれた。

 

「高瀬、皆推敲しまくっていると思うだろう。その通りだ。けど、ここにいるNさんはさっきこれを書いた、書きたてのほやほやだよ。Lさんも、俺も何節かはさっき書いた。

高瀬、お前普段豪語しまくっているんだから即席で出来るだろう。やってみろ。」

 

「えっっっっ」

 

 

 

 

 

なんでもちょっと前に僕が何の気なしに「つまんないナー」とつぶやいたときの作品の作者がこの中に居たらしく、その①リベンジの意味も込めて②いま一番HOTな三島由紀夫が知りたいの会、だったのらしいのだけれど、それは後に聞いたことで、僕はそうして、メンバーの名前もよくわからないままにその中でとりあえずの2時間以上のリンチを受けることになったのだった。

 

今、思い返せばそこに居たメンバーがとにかくすごかった。それは、まるで一体あの朝方見た壮大な夢はなんだったの・・・?みたいな感覚でもって今、それに乳房を持っていかれてしまったあとの凪みたいな感触の中に居る。〇で有名な●●●さん、〇〇で地位を確立している〇〇〇さん、その文章一文でさえ一目見れば誰もが恐れ入るであろう〇〇〇さん(ホントにすごい)皆僕よりもすでにかなり暖まっていた状態で遭遇させられたあとで、僕に対しては特に紹介などはないままに解散させられ、なぜかその後も朝~昼まで「強制LINE待ち」みたいな状態でずっと続けられたのである。本当に困ったことにはその中に僕が一時期仲良くしていた女の人が居て、何かわからないがその人が僕に対して怒っているうえその人の取り巻きがその人の文芸を興味本位で三島featuringの状態でネタにするみたいなやりとりが何回も繰り広げられていたことで、僕は普段落ち着いている方だと思うのだけど何かよくわからないままに混乱させられて意味もなくそれは間接的に煽られてしまったのだった。…僕はいま、うっすらと思い出せる範囲で僕はそのとき、自分がかなりお世話になってきた50歳くらい年上の男性からの声かけを無視する(むしろ殴る)という恐ろしいことをしでかしてしまったのだった。そういう冷静でない最中にいると、何か一気に嫌なことばかりを思い出してしまったりして自分てほんとに未熟だなと感じたし、それから僕は、性欲ってかなり怖いなと思った。

 

あとでその中にいたCさんからLINEをもらった。Cさん、見た目はミスチルの桜井さんみたいな感じで取っ付きにくそうだけれど内面は気さく百%みたいな文芸の中では珍しいタイプの人だった。その、LINEのやり取りの一番最後の小さいウンコみたいな部分でCさんが何故か敢えて言っていたことに「お前が罵るから来る前と居なくなった後もずっと悔しくて泣いていた」だそうである。…僕は、それを見た後で何か、そーか!と強めに感じたのだった。そーか!大人も、「負けてるの悔しい」って言ってもいいんだ!そーか!コイツバカだし気に食わないって、言ってもいいんだ!っていうことだった。少なくともむしろ僕自身がその場では劣等感と不安しか感じていなかったってことを気づかされたし、そういう中では相手の良い面を褒めるみたいな方には全くマインドは向いてこない。生か死か…こういうのが文芸方面の人は好きみたいで、こういうびっくりパーティみたいのを僕は知らなかったけれど割合頻繁に催されるみたいである。けどCさんみたいに負け顔を全世界に晒しても別に良いんだってことを、僕は今回教えてもらったなと思った。もし、僕だとしたらこういう場合、負けを認めた上で、けど次回勝つまで絶対に一言も喋らないでいると思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、僕だって悔しさにおいてはとりあえず、皆に負けているだろうし、12時間以上拘束された疲れも伴って意味不明な耳鳴りが聞こえた後でうっすらと泣いたし、特に注ぎ込むあてもないまま人生というものに対する情熱が湧いてきて止まらなくなってしまった。

僕は、一人アルバイト上にまで持ち越された三島由紀夫に対して途方に暮れながらも「つくづく、身体って不自由だよな」と思ったのだった。もし、スイッチひとつで心の状態もシフトできるんだったら、こんなに悩まないのにな…

 

 

 

 

同じ仕事で付き合う

 

ところで僕は今回、思ったのですがもしも、自分が付き合う相手が同じ仕事だったとして、

 

自分より明らかに出来る

自分より明らかに出来ない

同じくらい…

 

どれがちょうど良いのかなと、最近僕は考えたりしている。

 

この辺の答えに関しては、この間上沼恵美子さんがテレビで、「お互いがお互いの太陽であり月であるのが望ましい」というようなことを仰っていた。これはすごく本質を言い当てているなと感じた。こうれについては無名有名に関わらず、相手に対して尊敬できる部分、自分に持ち得ない部分がお互いあるときはなんとか上手くやって行けると思う。それは、人と人との関わりと同じように…。それから、その部分の興味がまったく違う方面の方がやっぱりいい。例えば、同じ小説にしても「わたしはエモを深掘りしたい」と「ミステリを、きっちりとした構造でやりたい」とかだとそれは全く方向性が違う。が、同じだった場合これは僕の場合だけれど結構バチバチに火花を散らしてしまうのではないかと思う。少なくとも僕の場合、同年齢〜五歳差くらいの範囲で出会ってしまうとちょっと辛い部分がある。5歳以上離れているともう、違う生命体なんだなと思えるけど、ちょっと近かったりすると「変えれるのかも?」とか思うし相手がサボっててもはらたつし頑張り過ぎてても「自分は一体何をやっていたんだ…?!」という激しい苦悶に繋がってしまう。なんかこうやって書き出して見たけど結構、人生において僕は悩める体質なのかもしれない。ちょっと神経質かもしれないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上です。

 

 

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