To be continued

単純な日記です。

●小説滅亡せしクソ人格

電話のベルが鳴る。何度もかけて来て居たようだ。出たそばから怒鳴るように「なんで電話に出ないんだよ?お前が、俺より忙しいなんてことある筈がないだろ」と言われる。
これは兄の第五人格で、わたしが友人と話している時、部屋で休んでいるときにいつも我慢が効かなくなるのである。「なあなんで、電話に出ないのか教えて。電話に出られない理由。信じられないな。こっちで一体どれだけのことを俺が任されているのかお前知らないのか?」
「だってあんた、無職じゃない」
「…。理由」
「生活が忙しいから。あなたのこと考えたくないから」
「忙しいなんて一体どれくらい忙しいんだよ?お前が、俺の許可なく他のことをやってもいいと思ってんのか。おい、返事しろ、いいから、俺の質問に応えろ」
「普通に忙しい。怪我もしてるし」
「怪我?そんな事くらいで、電話に出られないなんて事ある筈ないだろ。一体何だよ?どれくらいの怪我なんだよ?それがやらなきゃならない事全てを置いて俺からの電話に出られないほどのものなのか」
「病院行ってきた」
「病院?そんなもの必要ない」
「は?」
「だから、どれくらいの怪我なんだよ?けが?おまえが、怪我なんてするわけないだろう。とにかくどうして電話に出ない。電話で、報告するべきだろう。それで返事さえできないなんていったいどういう事なんだ?理解できない、とにかく、俺の質問に答えろ」
「お兄さんw落ち着いて。
映画でも見てるの?」
「いいから、質問に応えろ。俺の質問に応えろ。俺の言いたいのはそれだけだ」
「だから怪我をして、病院へ行ってたって言ってるの。」
「お前が怪我なんてするわけない。いいか。俺も、ひと月前に階段の上から落っこちて怪我をしたんだ。けど、そんな打撲ぐらい自力で直した。」
「www知らないけど、カルテでも見せてもらいに行ったら?」
「どれくらい痛いのか言え、いいか、俺はお前の言ってることが全く分からないんだ。お前が質問に答えないからだな。俺は自分の怪我くらい自力で直した。痛む腕に包帯を巻いて、冷やしてだな…トイレも、車も運転したし、だからお前がそこまで痛がるのは甘えだろう。いいか、だからお前は俺の質問に答えてればいい。お前は怪我なんてして居ない。どうして電話に出なかった?」
「あなたと話たくなかったから。」
「知らんわ!」
「www」
わたしは兄の誤爆には毎回笑って居た。
「おまえおまえおまえおまえは怪我したって言った言った言ったのに何だその口の聞き方は!いいか!
お前は嘘をついてんだ!何だ怪我くらい!!
俺は、自力で治したんだ!!
痛みって、…どれくらいのものなんだ!
大か小か中か!
とにかく…
それが、全く分からん!伝わってこない!お前がおれおれおれおれおれの質問に答えないからだ!!」
「中」
「…ん」
「www mediumですかね」
「おまおまおまおまおまえは俺を馬鹿にしてるのか!お前おまえの嫌な癖!
嫌な思考!
いやらしい顔!
その全てを!
俺俺俺おれが世間の皆様に!
言い聞かせないとならないと思っている!!
それがこの国の平和を守るためにはな!必要な事だと!」
ガチャ!と電話を切ってみる…
数秒たち、電話が鳴ったので受話器を取る。
「いらっしゃいませんか?(∩w∩)」
「誰ですかwww」
「お兄ちゃんだろうが!!!」
「情緒大丈夫ですかwww」
「いいか!とにかく今は…褒めてやる。電話を取ったからだな…俺が言いたいのは」ガチャ!
わたしは電話を切った。
ぷるるるる…
「もしもし?」
「いらっしゃいませんか?(∩w∩)」
「だから、情緒大丈夫ですかwww」
「切るなよ。」
「www」
「とにかく、お前の過去から俺に対するリアクションで、サーモグラフィーのデータを取る。そうしてお前がどれだけの不調を抱えながら不正をしている人間なのかを、いまから計測する。その後で俺はそのことを全世界の人間に知らしめなければならない。お前は醜い売女で盗人だっていうことを、俺のようなヒガイシャが出る前に流布するのが俺の役目だ。お前の怪我だってどうせ嘘だ。俺は自力で治したからな…お前の言ってることが全く伝わってこないのはお前の説明が悪いからだ。痛みが全く伝わってこない。忙しいなんて」
ガチャ!
わたしは電話を切り、それからコードを外してやった。
兄、絶命。
わたしから兄に電話をすることはないから、これからするとしたら死者生還さながら向こう岸から劇を飛ばしてくるくらいのものだろう…
「まったく、ほんとに無職って社会のこと何も知らないんだから!総合職がどういう仕事だか分かってんの?!仕事って一言で言ったって上司に報告してることだけやってるんじゃねーっつーの。それに関わる下調べやら尻拭いやら細かいことぜーっんぶ一人でやってんのに保証も無いし、リカバリーも一人でやるの、信じられる?そのへんを無だと思ってんじゃねーよ筋肉野郎!それなのにあいつ、自分と話す時間くらいいくらでも捻出できると思ってんのよ!誰が話すか!お前が世界で一番忙しいかのように言ってっけどそれがどれだけ大した仕事なんだよ!笑わすな!!おまえの代わりなんていくらでもいるわ!!あんなつまんないやつ、だーれも相手してないっつーの!全く「仕事」って言ったら自分がイメージしてるよなドラマ的な骨組みのみでおわると思ってんのよ!まったく何もやったことのない奴はこれだから困るわ!」
と、わたしに向かって通りすがりの人が話しかけて来た。